暖房を入れるには早い。でも、足元はもう冷えている。|9月のカウンター席で起きていること


夕暮れどきの飲食店のカウンター席と椅子の足元

 

9月に入り、日が落ちるのが目に見えて早くなりました。

昼はまだ冷房を止められないのに、夜は少し肌寒い。そんな一日が増えてくる時期です。

暖房を入れるには早すぎる。けれども、客席の足元はもう冷えはじめています。

この端境期に、カウンター席で何が起きているのかを整理してみます。

 


空調は、店を「全体」でしか動かせません

9月の店内は、一日のなかで条件が何度も入れ替わります。

昼の営業では厨房の熱がまわり、冷房を止めるわけにはいきません。

夜になって外気が下がっても、暖房に切り替えるほどではない。

そして冷たい空気は下にたまるため、床に近い足元は最後まで取り残されます。

  • 厨房に近い席と、入口に近い席では、体感がまるで違う
  • ガラス面や扉のそばは、それだけで足元が冷える
  • 同じ席でも、昼と夜とでは条件が変わる

空調の設定温度は、店にひとつしかありません。

席ごとに違う体感を、ひとつのつまみで合わせることはできません。

 

カウンター席の椅子の脚と腰壁、床の足元まわり

 


この時期のご相談は、「寒い」ではなく「落ち着かない」というかたちで届きます

真冬の「足元が寒い」は、お客様の言葉としてはっきり届きます。

けれども9月から10月にかけての居心地の悪さは、言葉になりにくいものです。

上着を脱ぐかどうか迷う。座ってしばらくすると、なんとなく落ち着かない。

名指しでご指摘をいただかないぶん、店の側が気づくのは遅れます。

カウンター席の居心地は、寒さの本番より前から、静かに動きはじめています。

 


空間ではなく、足元だけを暖めるという考え方

ATTA-COUNTERは、カウンターの天板裏や腰壁に組み込む、厚さ13mmのパネルヒーターです。

遠赤外線の輻射熱で、空気ではなく、座っているお客様の足元を直接暖めます。

空気を暖めないため、上半身は涼しいままに、足元だけを補うことができます。

風を出さないので無音・無風。空気を乾燥させることも、ホコリを巻き上げることもありません。

定格消費電力は品番により65W〜187W程度(単相200V)です。空間全体を暖める空調と違い、必要な場所だけを暖めるための設備です。

表面材はサンゲツ・3M・アイカの3社カタログから2,000点以上をお選びいただけるため、カウンターと同じ表情のまま仕上げられます。

暖房のために内装を妥協する必要はありません。意匠として設計できる暖房です。

同じ13mmのパネルでも、取り付ける位置によって、熱の届く高さが変わります。

 


① カウンター天板下 — 腿から膝へ

天板の裏側に組み込むタイプです。

着座したときにいちばん近い位置から、腿から膝にかけてをやわらかく暖めます。

客席側からパネルが見えることもありません。

 


② 腰壁・キックボード — すねから足首へ

カウンター前面の腰壁に組み込むタイプです。

もっとも冷えやすい、すねから足首を正面から暖めます。

腰壁の仕上げと同じ表面材で製作すれば、意匠を崩さずに納まります。

 


③ bench heat — ベンチ・ソファの座面下へ

ベンチやソファ席の座面下に組み込むタイプです。

カウンターだけでなく、テーブル席の足元にも対応できます。

 

bench heat を組み込んだベンチシートの座面下

 


冬の本番に間に合わせるなら、いまが分かれ目です

寒さの本番から逆算すると、動き出しは秋のはじめということになります。

仕様を決め、パネルを製作し、電源工事をして設置する。この順に、それぞれ時間がかかります。

営業への影響を考えると、工事は定休日や年末年始など、店が止まる期間に合わせられるのが理想です。

年末年始の休みに工事を組むのであれば、仕様を決めるのは秋のうち、ということになります。

すでに営業中の店舗でも、ダミーパネルを併用することで、既存のカウンターに後付けできます。

 

ATTA-COUNTERを導入した飲食店のカウンター席

 

すべての席をいちどに、と考えていただく必要はありません。

「足元が寒い」と言われる席、冬になると入りが落ちる席。まずは、その一席からで構いません。

京都本店2階のショールームでは、実機の暖かさを体感いただけます。

図面の段階でも、すでに営業中の店舗でも、まずは設置箇所の状況をお聞かせください。

歓待の心を、足元まで。